人を動かす理由は、成果を最大化するため。

なぜ、「人を動かす」必要があるのか?

※ここでは組織内の「人を動かす」を指します。


答えはいくつかありますが、以前記載したのを1つの答えとすると、

組織パフォーマンス最大化を目的とし、限られた資源を最大限活用するためでしょうか。


但し、

若年層管理職、いや年齢を重ねている管理職でも心の奥底では

「人を動かす」理由として以下が混ざっているように感じます。


・俺のために動いてほしい

・俺のやり方をやればうまくいくはずだ

・俺の思い通りにチームが回っている状態を創りたい

・俺の意見に従っている=人が動いている と考えている

・若手に慕われているような感じを上司(部長)に見せたい

・俺がただラクをしたい


圧倒的に間違いであり、ナンセンスなのは羅列するとよくわかる。

昨今、人を動かすという「手段」が「目的化」していないか。

非常に疑問に感じることも多く、今回で言えば対象が「俺」という自分になっていることも気になります。

そもそも「人は、自分の思い通りに動かない」と私は思っています。

きっと「思い通りに動いてほしい」という考えを強く持つ多くの方はプライドが高い方が多く、実はその方自身も高いプライドを抱えていることを自覚しているはずだと思います。


よく起きる例を出します。

何かの「達成」「完了」に向けて行動する際に起きがちなこと。

メンバーに達成の重要性は理解してもらったはずなので、マネジャーが指示を出す。

しかし思ったような動きをしない。

マネジャーからすると、目標やビジョン達成のために行動/業務するのが当たり前なので

「当たり前だろ?そんな意識低いのか?考えて動くだろ?わかるだろ?」

と部下に対してさらに追加指示を出す。しかし、部下のパフォーマンスは上がるどころか、むしろ下がる。

マネジャーは怒る。

「なぜ、言う通りに動かない??動いてくれ!!」


なぜ思い通りには動かない、と思うかというと、

人により、考えていること・価値観・目標理解速度・信頼する距離・信頼までの過程・環境などバラバラなことによりある一つの事柄の捉え方がまるで違うから、だと考えています。

マネジャーからすると「当たり前」なことが当たり前ではないため捉え方が違ってくる。

これを理解していれば、変な雑念が入らず、イライラも減ります。


「人によって違う」をスタートにしたほうが圧倒的に事が上手に運びます。


では、メンバーが動くことをあきらめろ、ということなのか。

違います。

その捉える前の考え方などを理解することで近づけていくことは可能だと考えます。

意識の距離感を日ごろから近づけたり、相手のことを理解したり、自分のことを啓蒙したり、しようとしている行為を見てもらって互いの感覚などが揃ってくると、物事が起きた時に感じること(=捉え方)が互いに理解できるため動いてきます。

さらにお望みのように(笑)、周りから「人が動いているように見える」とも思います。


知ることは、とても大変で骨の折れる作業かもしれません。

さらに次には知った上で「どうやって、同じ方向を向いていくか」という目標やビジョンの話に戻ります。

マネジャー自身がそもそも目標やビジョンが見えてなかったら、それはそれで論外なんですが、逆に、

「この目標・ビジョンを一緒に達成したい、そのためにこの行動をしよう」という思いが組織内で完璧に揃っている、

状況を創れているのであれば皆が思うように動くと思っています。


そこまでいけば「マネジメント」なんか必要ないかもしれないです。

ただ、そんな組織なかなかないんですけどね。


これらのサイクルが嫌であれば、マネジャーの船からは早めに降りた方がよいかもしれません。

互いにとって辛いですしね。

それくらい、大切な「"人を動かす"を目的にしてはいけない」、という話でした。

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