伝え方と伝わり方の違い
以前、「部長からの話をそのまま伝えてもメンバーには伝わらない」で
情報伝達の難しさに触れましたが、
今回は普段の仕事で意識をしている「伝わり方」について書いてみようと思います。
人に、部下(メンバー)に、お客様に、
「どのように伝えるか」という「伝え方」が難しいということは、
多くの方が考えていることだと思います。
「言ったじゃん」→「伝わってないから意味ない」みたいな話の展開はよくあります。すると多くの方が「伝え方」を考えて、伝えるサイドの問題だと捉えて行動していきます。
それ自体は間違っていないし、私自身も日々行っています。
ですが、「伝わり方」を考えている方は多くはいないのではないでしょうか。
似ているようで少しだけ違います。
「どのように伝えられたか」という「伝え方」は「I」ですが、実際の「伝わり方」という「YOU」を主体とした目線。
相手目線のことを考えないといけないという話です。
この「目線」には相手がどのような心情で情報を受け取るか、ということも含まれてます。
相手が情報をどのように受け取るタイプなのかを理解していると、それがわかってきます。
昔、以下のようなことがありました。
私は営業マンで某ファーストフード統括店長さまよりチラシ配布のお仕事を頂戴しました。
実は規定でチラシ配布枚数は「〇万枚以上でないと受けてはいけない」という制限が当時勤務していた会社でありました。
しかし、商圏範囲などの問題から私が自社上長を説得して規定枚数以下でも仕事をお受けさせていただくことになりました。
その旨を統括店長さまに伝え、申込書を作成してFAX送付しました。
自分は「お役に立てられそうだ、規定以下で受けられるように会社も説得できた」と気分はとても良かったです。
但し、次回も規定枚数以下でお受けできるわけでじゃないかもしれないので
FAX送付状にも念のため「次回は、今回の枚数でお受けできるかわからない旨+今回は規定以下ではありますが是非やらせてください」と記載しておいた。
送付後、申込書のFAXが戻ってきませんでした。
FAX送付できてないのかと思い、ご連絡するとお怒りで叱りを受けました。
なぜか?
店長様曰く、
「いずれにせよ〇〇君の売上になるんでしょ?一度、規定以下と聞いたのに繰り返し伝え、"今回は"というのが不快でした。」
驚いた。そしてコミュニケーションの難しさを知りました。
自分としては、お役に立ちたい(もちろん売上をあげたい気持ちも)一心で会社を説得し、喜びの気持ちで店長に伝えていました。もちろん、「今回だけですからね!!」という明るい気持ちで伝えて、一緒に喜んでくれるのかとも思っていたのに。。。
しかし結果、自分が2回伝えたことがしつこいと伝わってしまった。
その後、急いでお店に向かい、いいわけせず謝罪し、事なきを得ました。
そんな2007年冬でした。
ここで大きく学んだこと。
こちらが良かれと思って…など相手ありきなのでどうでも良い。
大事なのは伝えたことで相手にどう「伝わるか」という「伝わり方」だということ。
当然「伝え方」は考えているのですが、その前提として「どう伝わる可能性があるのか」を考えないといけないということ。
どのように伝えるかという「伝え方」という手段に対し、
どのように伝わったかという結果を考える「伝わり方」。
似ているようですが、自分は「伝わり方」を意識しています。
相手の立場に本当に立って考えないと、良かれもマイナスになることがあることを知った冬でもありました。
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